こんばんは!!
四代目、土井優慶です☆
突然ですが…酒屋あるある、その1
意気込んで仕入れたお酒が、思っていたよりも在庫が残ってる
「え、まさか…美味しくないのかな…」
在庫を調べていると急に不安になって、利き酒をしてみることがあります
酒蔵さんからお酒を仕入れるとき、必ずしも僕たちが味見をしてから利き酒できるわけではないので、たまーにこういうことも起きちゃうんですよ…(汗)
いつもの『上川大雪』の動きとはなんか違って、ちょっと在庫が多め
今日はちょっと青ざめながらも利き酒したコチラを紹介^^
季節外れのしぼりたて!うすにごり!
北海道 上川大雪酒造 緑丘蔵 『上川大雪 特別純米 きたしずく うすにごり生』
コロナ禍で元気がない今だからこそ、季節外れの「しぼりたて生」でコロナ自粛のストレスを吹き飛ばそう
酒蔵案内文より一部抜粋
FAXに書かれていた案内文にそう書かれておりました☆
案内文をもらったのは5月初旬
この時はまだ”醪(もろみ=酒粕とお酒が混じっている発酵状態)”だったのです
その醪を搾ったばかりのしぼりたて、生酒、そしてうすにごり…超フレッシュな状態で到着しています^^
このお酒を造る『上川大雪酒造』さんは、フレンチの巨匠である三国シェフの会社が出資し、廃業する酒蔵の酒造免許を買い取り、北海道に酒蔵を建設
たしか3年ほど前だったと思いますが、道産酒の潮目がガラリと変わった瞬間でした
酒造りの責任者にはすでに道産米を使った酒造りで注目されていた川端氏をヘッドハンティング
瞬く間に『上川大雪』は人気銘柄となりました^^
現在は帯広畜産大学内で酒蔵を建設し、この秋から酒造りをスタート予定!
相変わらず話題に事欠かない注目の酒蔵ですね☆
ちなみに…
「『神川』ってお酒はどこで買えるの??」
お客様からそんな質問をよく投げかけられますが…
この上川大雪酒造さんはラインナップを限られた販売方法で展開していることでも有名です
- 上川町&愛別町限定酒=『神川』
- 直売所限定酒
- 酒屋さん限定酒=『上川大雪』
- 酒米生産地でしか売らない限定酒(ex.雨竜彗星、名寄彗星など)
- オンラインショップ限定酒 etc.
それぞれ販売する場所や地域が限定されています
他では買えないので、『神川』が欲しかったら上川町に行かなきゃいけないし、上川町にある酒蔵の直売所にいっても『神川』は買えない(なんてこったい)
お客様のほとんどはこのことを知らないのが申し訳ないのですけど…
さて、そんな季節外れのしぼりたて、早速飲んでみましょうか☆
おお!?苦いけどうまいぞ!!
まず香り…
あまりプンプンする派手な感じではなく、瑞々しい果物の香りがほのかに漂う程度
熟す前の青肉メロンみたいなイメージ☆
口に含んでみると…
シュワワッ!!っと舌の上を炭酸ガスが心地よい刺激感☆
フレッシュでシャキーンとした味わいがまさに”しぼりたて”
おや?
意外と苦い?渋い?
パッと甘みが弾けたり、フルーティだったりとはちと違う…
けれどイヤな苦みじゃないんだよなぁ、親しみやすいというか…
ウドとかフキノトウとか…”山菜の苦み”に通じる部分を感じます☆
そして苦みがぎゅう―――ッとやってきた後、甘みがふわぁ―――っと☆
しかも”うすにごり”なので、滑らか&マイルドな甘み
さっきの苦みは余韻まで続くけれど、全然抵抗感を感じないのが川端流!
最近の日本酒界のトレンドは「美味しい苦み」
この苦みがないと、だらしなく甘いだけのお酒になっちゃうという説も!
北海道弁でいう飲まさる酒
“自然と飲んでしまって気が付くとカラになっちゃうお酒“
今回は「苦み」で「飲まさる酒」を表現したのかな?
とりあえず、僕の心配をよそに”フツーに美味しすぎた“のでホッと一安心☆
それよりも・・
この「苦み」でピンときた料理との相性が半端じゃなかった…!!
料理と合う酒=食中酒(しょくちゅうしゅ)を目指す『上川大雪』らしい、すばらしい相性だったのがコチラ!!
今回は”飲まさる”だけじゃなかった!!
スーパーで半額になっていた豚肉に塩コショウをしっかり!弱火~中火でじっくり焼いた『豚ロースのグリル風』
脂身のところを塩をしっかりすりこんで、ちょっぴりカリカリに仕上げています^^
塩コショウだけでも十分に美味しいけど、コレをソース代わりに!
年間400本以上販売!?中毒者多数の『山わさびドレッシング』
北海道ではおなじみ「山わさび」を使って、醤油ベースでツン辛テイスト!
価格は648円(税込)とドレッシングにしては高級品の部類だけど、リピートする方が多数の大人気品☆
程よい塩気は豚肉の脂身をさらに甘く感じさせてくれます
辛すぎない山ワサビの刺激感もイイカンジ☆
ぎゅう―――ッと効いた『上川大雪』の苦みが、脂身の甘味、塩気、辛みと絶妙に混ざり合って美味しすぎる!!
料理とお酒をひたすらに行ったり来たり…
お酒が”飲まさる”だけにとどまらず、料理まで”食べらさる“!!
気がつけば、妻とともにペロリとお肉2枚分
ああ、これはヒトをだめにするお酒だ…(笑)
まとめ
最後になっちゃいましたが、ちょっとだけ北海道の酒米のお話をしましょうか☆
ここ数年で、北海道の酒米=酒造好適米(しゅぞうこうてきまい)は随分と質が上がってきています
有名な御三家は…
彗星(すいせい)、吟風(ぎんぷう)、きたしずく
まだまだ歴史が短く、一番古い「吟風」でも2000年に品種登録されていて酒米業界では文字通り”新米”なんですよ☆
酒米の品質が高くなってきて、本州の酒蔵さん方も積極的に使用するところも増えてきました^^
本州には有名な酒米がいくつもありますが、
ここ数年は気温が高くて酒米に”高温障害”が出てしまうことがあり、品質も確実なものとはいえず…
その代替米として、少しずつですが道産の酒米が注目されていました☆
そんな道産の酒米を使って造る”道産酒(どうさんしゅ)”も『上川大雪』の川端杜氏の登場で、さらに注目度が上がってきています
北海道のお酒のレベルをグーッとUPさせた『上川大雪』、こんな美味しさだから、道産子酒屋としても胸を張ってオススメできる逸品です!!
北海道 上川大雪酒造 『上川大雪 特別純米 きたしずく うすにごり生』は飲まさるだけじゃない!?豚肉がドンドン食べらさる!季節外れのしぼりたて☆なのでした~^^
名称 | 上川大雪 特別純米 きたしずく うすにごり生 |
読み方 | かみかわたいせつ とくべつじゅんまい きたしずく うすにごりなま |
製造元 | 上川大雪酒造 株式会社 緑丘蔵 |
産地 | 北海道 上川郡上川町 |
原料 | 米、米麹 |
精米歩合 | 60% |
アルコール度数 | 16% |
日本酒度 | 非公開 |
価格(税込) | 720ml 1,760円 ※弊社販売価格 |