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【試飲レビュー】『十ロ万(とろまん) 純米吟醸』は全シリーズでもっとも美味しい!?噂に負けない優柔甘の三重奏☆料理に合わせて七変化、究極の食中酒!!

こんばんは☆
土井商店、四代目 土井優慶です^^

9月にドッサリと入荷している秋のお酒
まだまだ紹介しきれておりませんので、どんどん紹介していきます!!

十ロ万 純米吟醸 一回火入れ

福島県 花泉酒造『十ロ万 純米吟醸 一回火入れ』
とろまん じゅんまいぎんじょう いっかいひいれ

漢はロマン、酒造りもロマン…

酒造りに人生をかけた、熱き男の酒『ロ万(ろまん)』の秋の限定品です☆

キラキラと黄金色に輝くプリズムのラベルが印象的なお酒^^

いつもの『ロ万』もキラキラしてますが、秋だから???

ちょっぴり輝き方も違っているように見えます☆

花泉酒造ってどんな酒蔵?

引用元:南会津町観光物産協会

福島県 自然豊かな南会津地方にある酒蔵、花泉酒造さん

「酒を愛し、土地を愛する、職人気質の酒造り」がモットー

なぜなら…

米も、水も、働く人までも、オール南会津!!

  • 標高1500mの山々に囲まれた自然豊かな地
  • 高原に降り積もった雪が解け、あちこちで湧き出る豊富な水
  • 清らかな水によって生まれる、たわわに実る水稲

それを地元出身の杜氏と蔵人たちが、唯一無二の製法「もち米四段仕込み」で造る日本酒

それが『ロ万』なのです

『ロ万』って、どんなお酒?

もともと、花泉酒造さんが造っていた日本酒は『花泉(はないずみ)』

この蔵の代表である星誠(ほしまこと)さんが命名した新ブランド『ロ万』

20代で蔵に就職して配達業務を任されていましたが、だんだんと出荷量が減っていく蔵を見て不安を覚えたそうです

「この蔵、大丈夫かな?」

そして当時の社長・会長に「こうしたらよいのでは」と直談判!!

「なら、お前がやってみろ」と、28歳にして経営陣に仲間入り(笑)

これが熱い男、星誠さんによる『ロ万』誕生秘話!!

笑い話のような、でも本当のお話

もともと花泉酒造さんは、大正時代に地元の有志で立ち上げた酒蔵

だから会社でいう「社長」も、他の酒蔵によくある”世襲”ではなく、血のつながっていない人間が就いていました

突然、経営者となった星さんは苦悩に苦悩を重ね、たどり着いた結論

自分たちにしかできない、酒造り

  • 地元の人たちで
  • 地元の米を使い
  • 地元の酵母を使う

いわばオール南会津!!

そんな酒の名は…

仕込みのタンクに書かれた仕込み番号「一号」という文字

パッと見たときに

一、ロ、万

一ロ万(いちろまん)

こうして新ブランド『ロ万』が誕生したといわれています^^

独自の製法「もち米四段仕込み」

日本酒を造る際、水・蒸米・米麹を三回に分けてタンクに投入します

これを三段仕込みといいます

三回に分けて日本酒を仕込むことで、発酵の状態を確認しながら、少しずつ仕込み量を大きくできるので、今現在でも多くの酒蔵で取り入れられている方法

花泉酒造では、三段仕込みで終わらず、さらに追加してアツアツの蒸米をタンクに投入!!

三段仕込み+一段を追加=四段仕込み

さらに花泉酒造には、酒造りにおいてもち米を使っています

もち米を四段目に追加投入する

だから「もち米四段仕込み」!!

すべての日本酒を「もち米四段仕込み」で醸す酒蔵は花泉酒造さん以外には存在しない、とのこと☆

今日のお酒はどんなお酒?

そんなオリジナリティあふれる『ロ万』の秋の限定品

『十ロ万(とろまん)純米吟醸 一回火入れ』

厳寒期に絞った「しぼりたて」のお酒を、すぐに出荷せず、秋まで熟成させてから蔵出しします

他の酒蔵でいう「ひやおろし」と同じです^^

毎年9月に発売される限定品ですが…

一部のファンの間では「十ロ万は飲まなきゃ損」なんて言われているお酒のようです(未確認情報ですけど)!!

さっそく飲んでみましょうか!!

ワンポイント専門用語解説

一回火入れ(いっかいひいれ):日本酒は常温で保管できるようになるためには、通常2回の加熱殺菌の工程(火入れ)を経て出荷されます。しぼって貯蔵する前と、出荷する前の合計2回。「火入れ」によってお酒を加熱することで酵素の働きを止めたり、雑菌混入による汚染を防止したり…でも加熱すると風味が落ちてしまうので、2回のうち1回を省略して出荷する方法

十ロ万 純米吟醸 一回火入れ の味わいは?

冷やして飲むと…物足りない(苦笑)

はじめは冷やして飲んでみたけど…

味わいが薄くてイマイチな感じ(苦笑)

硬さとか渋さとかが悪目立ちしちゃう

だから、冷やして飲んだ時のレビューはなし

ちょい冷え~常温で飲んでみた☆

香りは…

ほんの~りバナナ☆

まだ熟しきってない青さの残るバナナみたいな香りがしてきます

口に含むと…

柔らかいタッチの優しい甘み

クリアでみずみずしくてしっとり感^^

丸々として、スーッと奥に伸びるような味わいが面白い

「甘み」といってもフルーティーなわけではなく、まるで和三盆で作った砂糖菓子を口に放り込んだような甘み

他の酒にはない特有の甘みがクセになる!!

コクンと飲み込んだ後には…

熟す寸前の果物のような、青々しい余韻がすーっと広がります

清涼感とも若さともつかぬ、ほのかな苦味もクセになるー!!

ただし!!

必ず料理と一緒に楽しむこと!!

そうしないと…このお酒の良さが全然伝わらないのです!!

十ロ万 純米吟醸 一回火入れ に相性がいい料理やおつまみは?

『ロ万』シリーズを飲むたびにいつも思うのだけど…

コレには絶対に合う食材があるのです!

だから今夜も試してみました!

ネギ!!

油揚げをカリッと焼いて、万能ネギをドッサリ、上からしょうがとポン酢!!

『十ロ万』の青々しい質感は、ネギの清涼感に
生姜のピリッとした刺激感は、『十ロ万』の伸びやかな余韻に

合うねぇ、やっぱり☆

野菜たっぷり餃子ニラのチヂミにも合わせたけど…ネギ系と相性がめちゃくちゃイイ

薬味をたくさんのせた揚げ出し豆腐ごま油との相性も良い

だから中華料理もオススメ!!

単体で飲むとちょっぴり物足りないけど、料理と合わせると豹変するのがスゴイ

まるで…

え、別のお酒?

って思っちゃうくらい、料理があるのとないのとでは大違い!!

しかもフツーの料理にももちろん合うのだけど、

一般的な日本酒では負けてしまう、ネギとか生姜とかニンニクとか香味野菜にも負けない味わい

「料理に負けていない=個性、味が強い」ということではなく、しなやかに七変化していくようなイメージ☆

ある意味、『ロ万』は究極の食中酒かもしれない…

まとめ

あんまり強くは言えないんだけど…

「食中酒(しょくちゅうしゅ)」っていう言葉…あまりに便利すぎて、酒屋さんも酒蔵さんも乱用している感じなんですよね(苦笑)

食中酒=料理によくあうお酒

  • 穏やかで
  • クセがなく
  • どんなお料理にも相性が良い

僕もついつい言っちゃいがちなんですけど、

これって「特徴がないお酒」を「さも特徴があるように説明」している言葉かな…と思うんですよ

それにこの記事を読んでくださっている皆様も

え、食中酒ってなに?

きっとよくわからないと思うんです

だから…

コレとコレ、よく合います

っていう組み合わせを一度味わってもらうと、きっと日本酒×料理が今よりも素晴らしく楽しいものになるんじゃないかなぁ

そういう意味では『十ロ万』は気取らない日常の食卓に合わせて、いろんな表情を見せてくれる最良のお酒だと思います☆

ぜひお試しいただけると幸いです^^

名称十ロ万 純米吟醸 一回火入れ
読み方とろまん じゅんまいぎんじょう いっかいひいれ
製造元花泉酒造 合名会社
産地福島県 南会津郡 南会津町
原料五百万石、夢の香、ヒメノモチ
精米歩合50%
アルコール度数15度
日本酒度非公開
酸度非公開
価格(税込)1800ml 3,590円 / 720ml 1,900円   ※弊社販売価格