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【試飲レビュー】栃木県 小林酒造『鳳凰美田 芳(ほうおうびでん かんばし)純米吟醸 火入れ』はトロリとしてまるで○○!?濃厚だけど○○!○○料理でも負けないポテンシャルの持ち主☆

こんばんは☆
四代目、土井優慶です^^

年間3000アイテム以上のお酒が出たり入ったり…
さすがにすべてを飲むことは難しく、少しずつピックアップしながら利き酒しています

…肝臓に負担をかけないように(苦笑)

肝臓は商売道具なので、大切に使わないとね!!

とりあえず1年ぶりの血液検査は…

BMI:18.1(やせすぎ異常値ギリギリ)
中性脂肪:やや高め(前日に晩酌しすぎた)

肝臓の数値やそれ以外もオールクリアだったので一安心^^v

そんなで久々に飲んだのはコチラ!

無農薬&有機農法の酒米もあるんです

栃木県 小林酒造『鳳凰美田 芳(ほうおうびでん かんばし) 純米吟醸 火入れ』

ハイ、当店では5本の指に入る人気酒
僕が足を向けて寝られない、四代目の初恋蔵でございます☆

目が覚めるような鮮やかな山吹色^^
とても特徴的なラベルなので、一度覚えると忘れない…

そして初めての方は『芳』が読めない(苦笑)

『芳』と書いて『かんばし』と読みます☆

このネーミングの由来は、このお酒を造るにあたって使用した酒米の生産者にあるのです

栃木県 藤田至善農園の代表 藤田芳さん

え?だれ?

無農薬栽培や有機農法の道では、彼の名を知らない人はいない革命的存在
その道30年以上…無農薬栽培のパイオニア

そんな彼が造った野菜が旨すぎるのです
私も初めは「無農薬なんて」と高をくくっていましたが、ホンモノは食べるとわかる

想像を絶する野菜の旨さ

小林酒造さんは酒屋さんへのお歳暮として『藤田農園産 野菜詰め合わせ』を贈ります

その中に入っている「ほうれん草」がフルーツみたいに甘い
なんじゃこりゃ…と”目からうろこ”

これは野菜を食べた酒屋さんが皆、口をそろえて言います(笑)
みんな同じ感想になってしまうくらい…彼の造る野菜のポテンシャルがスゴイ!!

米も酒も、口に入るもの

小林酒造の専務 小林正樹氏と、
藤田農園の藤田芳氏

二人が互いに響き合って生まれたのが『鳳凰美田 芳』なのです^^

早速飲んでみましょ☆

パワフルな濃密感!

まずしっかり冷やして飲んでみました!

香りは…

香りはフルーティなんだけど、しつこくない^^
マスカットや青りんごみたいに、少し清涼感もある☆

口に含んでみると…

クリアでキレイな第一印象
あれ…アッサリ?

それは気のせいだったとすぐに気がつく
キュルキュルっと酸味がやってくるのです

でも、ぱっちりした感じじゃないの…(汗)
渋みとも旨みとも取れる味わい

ちょっと特徴に乏しいかなぁ…^^;

あっ、もしかして…!

しばらく放置してちょっと常温に戻してみる
「やや冷え」の温度でチャレンジ☆

!?

やっぱり大化け!!

香りにほんのり甘みが混じり始める
アンズとかパイナップルみたい☆

口に含むと…

トロリと舌にまとわりつくような密な質感
さっきのはなんだったの!?と思うくらい豹変(笑)

甘みもはっきりあるけど、
印象的なのはパワフルな肉厚感

ジリっとほのかに苦味もあるんだけど、
素朴なのに濃密で、力強く、そして柔らかい

素朴感がぜんぜん飾らないのに、存在感がひりひりする!!

まるでわらび餅にかかってる黒蜜みたい☆

ゴクンと飲み干すと…

ほのかな苦味が舌の両脇をきゅーッと締める
さっきの甘味を引き絞るような余韻がとっても長く続く

儚くて、でもドラマティックに

一口ひとくちが満足感とっても高い
お酒の価格が気にならなくなってきた(笑)

初めは「この味ならちょっと高いかなぁ…」と思ったけど、
このクオリティは脱帽です…

濃密だから、料理もパワフルに☆

妻が仕事中に「食べたいなぁ」と呟いていた『焼き豚と椎茸のチャーハン』
それと『ほうれん草と卵としめじの中華スープ』

両方とも、自宅の戸棚にある鶏ガラスープの素を使っているはず

鶏ガラスープのコクは、お酒の甘みに!
キノコ(特に椎茸)の風味は、お酒の苦味に!
焼き豚の存在感は、お酒の肉厚感に!

なんでこんなに合うんだーーー!!

そして別の日にはこんなツマミと一緒に

スーパーで半額だった『チルドシュウマイ 両面焼き』on the 『生胡椒の塩漬け』

あえて両面をカリッと仕上げて、胡椒のスパイス感プラス☆

肉感がモチモチッとして、お酒のお供に…
豚肉の甘味に、お酒の質感が全然負けてない!!

しかも胡椒のスパイシー感にもガチッとハマる…

『鳳凰美田 芳』に中華系の出汁や具材
なんと”ヤバ旨”な組み合わせなんだろうか…

普通は「中華×日本酒=日本酒の負け」

中華料理は個性的すぎて、
繊細な日本酒の質感では弱すぎるんだけど

『鳳凰美田』と藤田さんの作る酒米のポテンシャルの高さに愕然とする!

コレが「小林×藤田」クオリティ…圧巻の旨さです☆

まとめ

他の酒蔵さんのお酒や、同じ『鳳凰美田』シリーズの中では比較したくともできないのです

それは…

“無農薬””有機栽培”という取り組みの酒米が意外と少ないから
比較対象になるお酒がないと、私たち酒屋も語ることが難しい(涙)

けれど…『鳳凰美田 芳 純米吟醸 火入れ』は間違いなく、価格以上のポテンシャル☆

そういえば年末に『鳳凰美田 芳 Premium』という超高額な酒も発売していたなぁ…

あのお酒とコレと同じく「藤田さんの酒米」を使っていました^^
小林酒造さんが惚れこむ”藤田芳さんの酒米”

彼の造る酒米が”特別”なのか

それとも”無農薬””有機栽培”の酒米が”特別”なのか

ちょっと他の蔵のお酒も気にしながら検証してみたいと思います!!

いつもの『鳳凰美田』とは若干経路の異なるお酒ですが、
間違いなく、この『鳳凰美田 芳』は蔵の旗印とも呼べる逸品かもしれません☆

あっ!!

くれぐれも!!
冷やし過ぎにはご用心!!
飲むときはチビリチビリと、温度による変化を楽しみながら飲むのがおススメですよ^^

栃木県 小林酒造『鳳凰美田 芳(ほうおうびでん かんばし)純米吟醸 火入れ』はトロリとしてまるで黒蜜!?濃厚だけど素朴!中華料理でも負けないポテンシャルの持ち主☆なのでした~