こんにちは
四代目、土井優慶です☆
日本酒に使われる専門用語って本当に難しいですよね
『無濾過』『生酒』『原酒』『直汲み』…
ビギナーさんならチンプンカンプン???
今日はそんなキーワードが満載の限定酒を、わかりやすく噛み砕きながらコレを飲んでみます☆
西條鶴 無濾過純米 直汲み生原酒
広島県 西條鶴酒造『西條鶴 無濾過純米 直汲み生原酒』
さいじょうつる むろかじゅんまい じかぐみなまげんしゅ
広島は酒処、東広島市西條地区にある酒蔵さんのお酒です
日本三大酒処の一つ
昔、酒づくりが盛んな土地としてよく知られていた地域があります
- 京都府 京都市 伏見(ふしみ)
- 兵庫県 神戸市 灘(なだ)
- 広島県 東広島市 西條(さいじょう)
これらを「日本三大酒処」と言います☆
どの地域も酒造りに欠かせない「水」が豊富なのが大きな特徴
良い水がなければ、良い酒が造れない
だから良い水が湧き出るところに、酒蔵が集まってきたのです^^
西條鶴酒造さんはどんな酒蔵?
みずからを「西條地区でもっとも小さい酒蔵」と呼ぶ西條鶴酒造さん
酒蔵のモットーは
『地酒は慈酒、西條鶴を飲んでくださるお客様に“口福と幸福をお届けする”』
ここで造られる『西條鶴』は広島風土の食材に合う旨味のあるお酒を目指して造られます☆
いつも酒蔵から届く案内文には美味しそうな料理の名前がズラリ!
- 広島の代名詞「カキ」
- 春野菜「菜の花のソテー」「ふきのとうの天ぷら」
- ソウルフード「広島お好み焼き」
- 他にも「串カツ」「おでん」「豚しゃぶ」「ちゃんこ鍋」…etc
しかも、
ちゃんとお酒と料理を一緒に楽しんだうえで、オススメ料理が書いてあるという細やかさ
毎回、案内が届くたびに
「今回のお酒は何に合わせたのだろうか」
とついつい気になってしまいます☆
今日のお酒は??
『西條鶴 無濾過純米 直汲み生原酒』は立春に解禁される限定酒☆
もともと定番酒ラインナップにある『西條鶴 無濾過純米』を、厳寒期にしぼったまんま、瓶詰した季節限定のお酒
一番最初にお話しした『専門用語』のオンパレード(笑)
一語ずつ、わかりやすく説明するなら…
無濾過(むろか):しぼり終わったお酒を「活性炭」や「マイクロフィルター」などで濾過する工程を行っていないもの。ろ過はお酒を造る際に残存している酵母や酵素などを取り除き、旨みや香りが変わりづらくする作用がある。一方で、特徴的な香りや風味を取り去ってしまう可能性もある…。無濾過では、しぼりたてのお酒がもつ豊かな風味をダイレクトに味わえる
直汲み(じかぐみ):日本酒を搾るときには、一度”上げ桶(あげおけ)””甕口(かめぐち)”と呼ばれる一時貯蔵用タンクに移される。一般的な日本酒はその後、大型貯蔵用タンクに移されるが、直汲みはそこからすぐに瓶詰めされる手法。フレッシュ感を損なわず、ピチピチした微発泡感がある
生酒(なまざけ):一般的な日本酒は、酒蔵から出荷~お客様の口に入るまでに、お酒が劣化してしまうことを防ぐために加熱処理(火入れ)を行う。生酒は加熱処理を行わずに、フレッシュな質感のまま楽しめるお酒
原酒(げんしゅ):しぼったばかりのお酒はアルコール度数が18度以上と高いが、飲みやすい濃度に調整する目的で「加水(かすい)」と呼ばれる割水の工程がある。原酒は加水を行わず、出来上がったそのままの”濃さ”が楽しめるお酒
…
……うん。全然わかりやすくならない。
ちょっと専門的過ぎるのよね、日本酒の用語って(苦笑)
要約すると、
『直汲み、無濾過、生、原酒』というキーワードがあるお酒は搾った瞬間のお酒をそのまま楽しめるお酒
こういうお酒は、昔は「酒蔵までいかないと飲めなかったお酒」でした
でも…
今は流通も発達して、冷蔵便でお酒を出荷できるようになったり、
酒造技術も向上して腐造(雑菌が入ってお酒がダメになる)ことも少なくなりました
だから、技術革新によって「広島でしぼったまんまのお酒」が「北海道で飲める」ようになったのです☆
うん、いい時代!!
ウンチクはこのくらいにして、早速飲んでみましょうか☆
西條鶴 無濾過純米 直汲み生原酒の味わいは?
こんな日に限って、ツマミがない…悔やしい!
まず、香りは…
わずかに甘みを感じる穏やかさ
さらに、ちょっぴりリンゴ?パイナップル?
ほんのり酸味のある香りが顔を出したり、ひっこめたり…
口に含むと…
チリチリっとガス感
きめ細やかで僅かに舌の上を刺激する”直汲み”らしい触感☆
舌の上でプチプチと弾ける爽やかさ
そこに上乗せするようなフレッシュな質感がパッと広がる
ほのかに柔らかい甘み
“原酒”だからもっとドーンとした質感を想像してたけど…
あれ、意外とアッサリ?
!?!?
いや、違った!!
口に含んだ後半からグワーンとボリュームアップ!
濃厚な”無濾過”らしい味わいが120%に進化
飲みごたえも肉厚でイイ感じ☆
だけど不思議と後味は残らない!!
ゴクンと飲み込んだ後にはジワッと残る苦味が印象的
苦味?美味しくない?
いいや!
実は、この苦味は日本酒にとって大切な味わいの要素☆
この苦みがアクセントになって、さらにもう一杯飲んでしまう
山菜も、苦味がなきゃ美味しくないのと一緒(笑)
爽やかさ重視ならシュワッと強めな”しっかり冷やして”飲むのがベスト
飲み応え重視ならボリューム感がUPする”ちょい冷え”がベスト
濃厚なんだけど、後味はアッサリ
“淡麗辛口”とは真逆のお酒=濃厚旨口!!
やっぱりお酒が『濃い味』だから、そのまま飲むのはもったいないなぁ…
なのに、今日に限ってベストなおつまみが何もない…(涙)
『西條鶴』に合いそうな料理やおつまみは?
『西條鶴 無濾過純米 直汲み生原酒』に合わせるなら…
菜の花の天ぷらを塩で
余韻の苦みはきっと山菜との相性抜群!!
うどの酢味噌和え
お酒の甘味はきっと味噌のコクにピッタリ!!
想像するだけで涎がとまらん…
なにも用意しなかったのが本当に悔やまれるっ!!
ちなみに酒蔵おススメの料理は
寒ボラの刺身、春野菜の天ぷら・ソテー、旬の春カキ
贅沢だけど牡蠣鍋にしたら、間違いなく『西條鶴』との相性は絶品☆
…奮発して買ってこようかしら??
ちなみに、ボラは私の馴染みがなくて美味しさが想像できませんが、瀬戸内ではよく見かける大衆魚だそうです^^
※ボラの卵巣は塩漬けにされて高級食材「カラスミ」となります
まとめ
そうそう!!
最近、お客様によく言われることがあるのですが…
シュワシュワしないお酒ってある?
うーん、この時期になると「シュワシュワしないお酒」を探す方が難しくなってくるんですよね…
というのも、
しぼったばかりのお酒=発酵途中で発生する二酸化炭素が液中に溶け込んでいる
だから、酒造りの盛んな時期に発売される限定酒はシュワシュワしやすいのです
定番酒ならシュワシュワしないものも選べますが、限定品となると…
しかも!!
わざとシュワシュワ感を残すと、酒蔵さんが瓶で貯蔵するときに味わいが劣化しづらい
…らしい。
お酒を劣化させる要素は
光、温度、空気(酸素)
あえてシュワシュワ感を残したまま瓶詰めすることで、酸素を追い出し、劣化を防ぐ
だからここ数年はシュワシュワを感じるお酒がずいぶん増えてきたように感じます^^
ま、これも『酒蔵さんのたゆまぬ努力の一つ』としてご理解いただけると幸いです☆
オススメポイント
- 甘口好き
- 料理とお酒は一緒に飲みたい!
- シュワシュワ大好き☆
- 濃いのがお好き
- 春を先取りしたいあなたへ
- カキ大好き
- 山菜Lover
- シャバシャバなお酒は嫌いっ!
名称 | 西條鶴 無濾過純米 直汲み生原酒 |
読み方 | さいじょうつる むろかじゅんまい じかぐみなまげんしゅ |
製造元 | 西條鶴酒造 株式会社 |
産地 | 広島県 東広島市 |
原料 | 東広島市産 中生新千本(なかてしんせんぼん) |
精米歩合 | 65% |
アルコール度数 | 16% |
日本酒度 | -3 |
価格(税込) | 1800ml 3,245円 / 720ml 1,793円 ※弊社販売価格 |